「 たむら支援学校 校内研修 小学部中学年グループ授業研究 」
小学部は『「伝えたい」気持ちを育て、伝える手段や相手を広げる授業づくり』をテーマに、研修を行っています。今回の事後検討会では、本時の目標に対する評価、今後の課題と自立活動の視点等について意見交換をしました。
【教科等名】 生活単元学習(生活、国語)
【単元名】 「買い物へ行こう」
【単元目標】 ※クラスシート参照
【本時の目標とそれに対する評価】※本時は生活科と国語科の目標を設定
〔生活科〕
<目標>手がかりをもとに財布から出す金種が分かる。[知識・技能]
<評価>・財布からお金を選び出していた。
<目標>買い物の仕方が分かり、教師と一緒に金額を出すことができる。[思考力・表現力・判断力等]
<評価>・買うべきものを理解して、商品を選んでいた。
・自分からレジに向かっており、買い物の流れを理解していると感じた。
・100円を出す際に一度間違えたが、その後正しく出していた。
<目標>買い物ごっこに関心をもち、活動に参加したり、買いたいものを選んだりしようとする。
[主体的に学習に取り組む態度]
<評価>・自分から商品を取ったり、レジに向かったりするなど、主体的に取り組んでいた。
〔国語科〕
<目標>会計の際に、教師と一緒に文字カードで伝えようとすることができる。[思考力・表現力・判断力等]
<評価>・適切な文字カードを指していた。
・〝ください″の身振りも見られ、自分なりの方法で伝えようとしていた。
<目標>「ください。」などと、カードを出して伝えようとする。[主体的に学習に取り組む態度]
<評価>・カードを見て、指さしをして伝えようとしていた。
【今後の課題】
◎金銭の取り扱いで、本人が間違いに気付けるようになるとよい。また、音声で「100円」と言って100円玉が選べるように指導を積み重ねる。
◎緊張等で音声言語が出せない時のために、文字やジェスチャーなど言葉の種類や手段を広げていけるとよい。
【自立の視点について】
≪健康の保持・環境の把握≫
・視力、聴力面での配慮をする。
≪心理的安定・人間関係の形成≫
・不安を感じた時に、「この人と一緒なら大丈夫」という状況を作っていく。安心できる人との関係を深める。
≪心理的安定・コミュニケーション≫
・苦手なことを絵カード等で教師と共有する経験を積み重ね、他者に自分の気持ちを伝えられるようにする。
【指導助言】
〇今回は生活科と国語科を合わせた指導であったが、それぞれのねらいがしっかり押さえられていた。合わせた指導 において、どの教科を取り扱い、どう結び付けるのかについて、今後も検討を重ねて授業実践し、単元全体を見据えた目標設定、評価を行うこと。
〇活動や場の設定に工夫が見られた。配置を変えたり、活動内で友だちとの関わりを増やしたりするなど、さらなる改善が見込める。自立活動の視点に配慮しながら、次の目標に向けて授業を工夫すること。